2025年4月23日

Win11/WSL2のミラーモード「Mirrored」ネットの実証

広島三段峡の三段滝
広島三段峡の三段滝  



WSL2「Windows Subsystem for Linux 2」への外部からのアクセスは,「netsh」コマンドによるポートフォワーディングが一般的です。

しかし,最近,新しい手法として「ミラーモード」という機能がサポートされました。

この機能はWindows11 22H2 以降のPCで利用でき,「C:\Users\ユーザ名」下にある「.wslconfig」ファイル内に以下のように定義することで有効化されます。

[wsl2]
networkingMode=mirrored

 この設定により、WSL2はWindows 上のネットワーク インターフェースをLinux にミラーリングするというまったく新しいネットワークアーキテクチャに変更されます。

現時点での利点は次のとおりです。
  • IPv6 のサポート
  • localhost アドレス 127.0.0.1を使用して Linux 内から Windows サーバーに接続できます。(但し, IPv6 localhost アドレス ::1 はサポートされていません。)
  • VPN のネットワーク互換性の向上
  • マルチキャストのサポート
  • ローカル エリア ネットワーク (LAN) から WSL に直接接続します。

新しいネットワークモードは、NAT (ネットワーク アドレス変換) ベースのアーキテクチャにおいて,WindowsとLinuxが異なるIPアドレスを持つという課題を解決します。 

外部からWSL2へアクセスするのに「netsh」コマンドを利用しなくてもいいというメリットは大きいと言えます。

そこで,WSL2のミラーモードを使って,外部ネットワークからSSHリモート接続を実証してみます。

実証前提条件
・パソコン : Windows11 pro 24H2 (IPアドレス:IPv4固定値)
・Linux ディストリビューション : Ubuntu-24.04.1 LTS
・WSL2  バーション   :   2.4.12.0 

それでは学習を始めます。

2025年4月12日

Win11/WSL2外部アクセスポートフォワーディングの自動化

山口県角島大橋
山口県角島大橋 

 

WSL2「Windows Subsystem for Linux 2」への外部からのアクセスは,「netsh」コマンドによるポートフォワーディング手法が一般的です。

しかし,この手法は,PCの電源再起動が起こるとHyper-V仮想環境のIPアドレスが変更される可能性があり,その都度再設定する必要があります。

パソコンの電源再起動の度にWSL2のIPアドレスを調べて,「netsh」コマンドによりポートフォワーディング設定することは大変な手間です。

そこで,このコマンド設定を自動化する方法について学習します。

※「netsh」コマンドは、ネットワーク全般の制御用コマンドです。

実証前提条件
・パソコン : Windows11 pro 24H2 (IPアドレス:IPv4固定値)
・Linux ディストリビューション : Ubuntu-24.04 LTS
・WSL2  バーション   :   2.4.10.0 


それでは学習を始めます。

2025年3月18日

Win11/WSL2への外部からのアクセス(ポートフォワーディング)について



宮島五重塔を望む
宮島五重塔を望む      



WSL2「Windows Subsystem for Linux 2」をインストールし,Linuxディストリビューションを立ち上げると,次は「外部ネットワークからどうやってアクセスするか」という課題に直面します。

それは,WSL2がHyper-Vと呼ばれる仮想環境上でLinuxカーネルを動作させるため,Windowsが使うIPアドレスとは全く別のIPアドレスが付与されるからです。

そのため,パソコン外部からWindows経由でアクセスがあった場合,どのようにWSL2に伝えるかが課題になります。

具体的には「netsh」コマンドを使って,WindowsのIPアドレスポートで入って来た通信を,WSL2のIPアドレスポートでリッスン「listen」させることになります。

※「netsh」コマンドは、ネットワーク全般の制御用コマンドです。

そこで,今回はSSHリモート通信を例に,WSL2のIPアドレスにアクセスするためのオーソドックスな「ポートフォワーディング」方法を学習します。

※ポートフォワーディングとは特定ポート番号宛てに届いたパケットを、予め設定したLAN側の機器に転送する機能です。

なお,WSL2のIPアドレスは,Windowsが再起動される度に原則変わりますので,その都度,「netsh」コマンドを使ってネットワークを再設定させなければなりません。

それでは,「netsh」コマンドを使ったネットワーク設定について見ていきましょう。

実証前提条件
・パソコン : Windows11 pro 24H2 (IPアドレス:IPv4固定値とする)
・Linux ディストリビューション : Ubuntu-24.04 LTS 起動中
・WSL2  バーション   :   2.4.10.0 
・テキストエディター :  Vim等でファイル内容を修正できる方


学習を始めます。

2025年2月8日

Win11/WSL2のファイル操作からバックアップまで


瀬戸内海亀老山展望公園から
瀬戸内海亀老山展望公園から  



Windows11にWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)をインストールし,Linux(ここではUbuntu-24.04.1 LTS)を登録してアプリを作成しようとすると,どうしてもファイル群を編集する必要性が出てきます。

一般的には,TeraTerm等のネットワークリモートアプリを使って,ネットワーク経由でSendとReceiveを行うのですが,WSL2はWindows上で動作しているので,ネットワークリモートアプリを使わなくてもファイルをやり取りすることが可能です。

また,WSL2を使い始めると,定期的にバックアップする必要があります。サーバが壊れた時や移動する時などにバックアップファイルをインプットして回復するためです。

それらのコマンド群について記載します。

なお,PC環境はWindows11 Proエディションを前提としています。

それでは,学習を始めます。


2025年2月6日

Win11/WSL2のインストールから起動方法まで



毛利庭園
山口県毛利庭園にて  

 

Windows11移行に伴い,現在Windows10下で稼働していたシステムを移設しなくてはならなくなりました。WSLもそのひとつです。

WSLとは「Windows Subsystem for Linux」といい、Windows(64bit版)上で動作するLinuxの実行環境です。

このWSLには,WSL1とWSL2という2つのバージョンが存在し,WSL1は,Windowsカーネル上でLXCoreというサブシステムがLinuxの実行環境を作ります。

この環境は,Windowsが使うIPアドレスを直接使えるなどのメリットがありますが,Linuxを使う環境としては不完全なため,インストールやコマンドに制限を受ける事があります。

そこで,ほとんどのLinuxソフトを扱えるようにするため,2019年2月にWSL2バージョンがサポートされました。

このバージョンでは,Hyper-Vと呼ばれる仮想環境上にLinuxカーネルを動作させるため,ほとんどのLinuxアプリを動作できるようになります。

今ではWindows Serverでも動作させることが出来ますので,一つの物理媒体にWindowsとLinuxという二つのOSを共存させることが可能になりました。

WSL2を利用することで手元のWindows OSを,これまでと同様に使いながら同じWindowsサーバ上でLinuxも動かすことが出来るわけです。

WSL2でLinuxを使うにあたり、いちいちOSを再起動する必要はありません。あたかもWindowsにインストールされているソフトウェアの1つのように,Linuxアプリを利用できます。

今回は,windows11移行に伴いWSL2再構築に係る作業を取り纏めることにしました。

なお,PC環境はWindows11 Proエディションを前提としています。Windows11 Home エディションの方はHyper-Vのインストールが必要です。

それでは,学習を始めます。

2025年1月26日

GoogleBloggerブログサイトを利用する上で最低限認識しておくこと(実証試験から)


生口島にある未来心の丘
生口島にある未来心の丘  
  


Windowsパソコン環境の整理に併せて,「GoogleBlogger」のブログドメインの変更を行ったところ,これまで蓄積してきた検索エンジンのIindex登録が消失しました。

この経験を基に,「GoogleBlogger(以下,Bloggerという)」で新しくブログを始める方の参考となるよう,これまでの知見について投稿することにしました。

ブログを始めるには大きく分けて,個人でサーバとドメインを用意し「WordPress」などのソフトを活用して始める方法と,無料のブログプラットフォームサービスを活用して始める方法の2つがあると思います。

自分でサーバやドメインを用意するのは費用が掛かりますし,インフラを勉強するのにも時間がかかる等の理由で閾値が高く,無料のブログサービスを使う方も多いことでしょう。

Googleが運営するブログプラットフォームサービスの「Blogger」もその一つです。無料で使え広告表示義務もない事からこのサービスを使う人も結構多いと思います。

しかし,無料のサイトであるが故に,良い点もあれば注意すべき点も多々あるのが実態です。

今回,カスタムドメインの適用で2年に亘るインデックス登録作業が水の泡となりましたので参考として投稿します。

それでは説明を始めます。