ITリテラシー研究会の目指すところ

船上から宮島の鳥居を望む
船上から宮島の鳥居を望む



みなさん,こんにちは。

2023年5月20日(土),広島県廿日市市からです。G7サミット2日目です。

さて,このサイトは広島県廿日市市に在住するIT系の仲間と,2022年の10月に立ち上げたITリテラシー研究会の情報を発信するサイトです。

構成するメンバーはIT系技術者が多いのですが,みんな企業内で管理職として働いていたのでプロジェクトマネジメントが得意な人がほとんどです。

そのため,プログラミングなどの技術についてはリスキリングが必要かと思います。

企業って面白いもので,技術を持った人よりも人を動かしたり,管理したりする人の方が報酬も地位も高い。

昔,「紺屋の白袴」とか言って本業でない専門的なことは自社ではやらず,外注した方がいいと言ってましたから,今ではIT技術者は企業内に居なくて,発注する人しか居ない企業が多いのではないかと思います。

あまりニュースにはなっていませんが,日本ではIT訴訟が多いです。

欧米では社内にIT人材を抱える企業が多いので,そういう問題はなりにくいようですが,日本はこれから大変だとつくづく思います。


企業の業務改革にはITが不可欠

新しい事業やサービスを開発するとよく分かるのですが,新しい価値観なんて,そんな簡単に作れるものじゃありません。

例えば馬車や船がが長らく主流の中で,やっとつい最近自動車や飛行機が発明されたように,革新的なものやサービスはそんな簡単に生み出せないし,すぐさま市場に受け入れられるかどうかはわからない。

ですから,出来るだけ早期に成果を出せる方法は,技術と技術を組み合わせて新しい価値観を生み出すしかないんです。

そう考えるとIT技術を今ある業務に応用するのが,非常に早いということになります。結果として,ロボットであったりAIであったりするわけです。

世の中にある機械やサービスは全てそうですね。みなさんのお宅にある電気機器は,今では液晶画面による画像指示になっていると思いますが,昔は飯を炊くのでもお風呂を沸かすのも全てアナログでした。

ガス風呂なんてバーナーの種火をつけるのによくボンといってびくびくしながらやっていたものです。これらは,すべて電気とマイクロコンピュータを使った自動着火に切り替わりました。

ですから,現在は停電したらほとんど動かなくなります。マッチを擦って火を付けることがなくなりましたから,これからの子供たちは大変ですね。

停電したら高層マンションはエレベータは動かないし,ポンプも動かないから水も飲めなくなります。暮らしの中に電気とコンピュータが入り込んだ社会になってしまいました。

しかし,このコンピュータは,決まったロジックを行う世界から,判断する世界に徐々に変わりつつあります。それがAIです。

この実現が難しかったのですが,コンピュータとメモリの性能が上がってディープラーニングが実装できるようになってから,計算結果に確率論を持ち込むことが出来るようになってきました。

これにより実用化に近づきつつあるということです。(要は何パーセントの確率で正しいだろうと言えたら使えるかということ)

従って企業では,今の業務を飛躍的に生産性をあげたり,新しい価値観を創り出すような業務改革にITを活用して変革を促すというのが,手っ取り早く成功する確率が高いということになる訳です。


日本の人口減少は凄まじい

あまりデータを扱わない方は実感がないかも知れませんが,日本の人口減少は凄まじいです。

中国地方では,年々減少の人数が増加しています。最近では年に5~6万人を超えるペースで減っています。

10年で50万人以上ですから,あと数年で中国地方の人口は700万人を割り込むと思います。

これは統計ですから避けようがありませんし,必ず訪れる未来になります。


 中国地方の人口と世帯数の推移
中国地方の人口と世帯数の推移


令和4年1月の住民基本台帳から作成したのが,上の図です。世帯数も頭打ちになっています。

これから推測できることは,産業人口の減少,消費市場の縮小,産業の衰退です。

ということは,少ない人数でこれまで以上の生産性を上げていかなければ,これまでのような生活は望めないことになります。


ITを使った業務改革は待った無しだが

生産性を上げるには,一人の人で倍のものを作る,やらなくてもいい仕事はやめるなど,いろいろありますが,ITを使って生産効率を上げるのもひとつの方法だと考えます。

欧米では,パソコンを使ってプログラム設計するのはタイプライター文化のため馴染みやすく,普通の会社員であれば誰でも行うスキルですが,日本は紙と筆の文化なので,一般に自分でプログラム設計出来る人が圧倒的に少ないように感じます。

電車にのれば,スマホでゲームをする人は多いんですが,他人が作った罠かけプログラムをいくらやっても,クリアできれば達成感や高揚感があるかも知れませんが,あまりやり過ぎるのは時間の無駄でしかありません。

また,日本は指示待ち文化のため,自らの業務を自らが改善するようなことは考えづらく,苦労してそんなことをやっても評価されず,パソコンを自動化して他の仕事をしていれば遊んでいるとか,協調性がないとかの批判を受ける風土になっています。

他にもいろいろ制約があります。

例えば制度上,自己改革しにくいようになっています。企業で言えば,セキュリティ対策上の措置もそのひとつです。

社員の中には情報漏洩などの悪い事を考える者もおりますから,その対策としてインターネット閲覧に過度の制限をかけたり,外部ソフトの導入許可制,外部ソリューションとの接続許可制などがあげられます。 

これらは一般的にはITインフラを司る担当が統括しておりますが,情報漏洩などの問題が起こると責任を問われるため,自ら改革するようなことはありません。

従って,会社内はガラパゴス化するというのが日本企業の実態でしょう。

こういったことは,ITによる業務改革と相入れません。

先進的な企業では,こういったセキュリティ対策とITによる業務改革推進のための協調的な仕組みを作るようになりつつあります。

日本の企業も,そういった仕組みの構築が望まれます。


当研究会の目指すところ

当研究会では,ITを活用して労働生産性を高めるいろいろなリテラシーについて,研究を進め高度情報化社会に貢献して行こうと考えています。

コロナ感染症の影響で経済も沈滞化しましたが,その代わりにテレワーク等が普及して,知的財産的なものはネットワークで情報交換できるようになりました。

それらのツールを一般の人が使いこなし,事業を起こしたり企業で働いたり,あるいは日常生活の中でテレワークやプログラミングなどのITリテラシーを使いこなす社会を目指すべく活動したいと考えています。


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